今週末はジャパンカップが開催されますが、舞台となる東京芝2400mはダービーやオークスも行われるなど、国内王道路線の中でも最高峰のコースに位置づけられていると言っていいでしょう。
この大舞台に果たして枠順の有利不利はあるのかどうか、枠番ごとの成績を見てみましょう。
まずは過去10年の同舞台のG1(ダービー・オークス・ジャパンC)の成績です。
【G1限定】
対象期間 2008年~2017年
該当レース 東京芝2400m G1全29レース(1着同着が1あり)
(単回率は「単勝回収率」、複回率は「複勝回収率」)
勝率・複勝率を見ての通り、1枠、2枠の有利は明らかです。
近年、G1(に限りませんが)のスローペース化が顕著になっており、馬群がバラけないため外枠の不利度合いは増しているように思います。
今年のダービーで、大外18番の1番人気アドミラブルが難しい競馬を強いられた(最後追い込み届かず3着)のが典型例でしょう。
G1だけですとサンプルが少ないため、全条件に広げて同じ解析をしてみます。
できるだけ最近の傾向を見るため、近5年に絞ります。
【全条件】
該当レース 東京芝2400m 全レース
※ 出走馬のうち単勝50倍以下の馬で算出
枠番 着別度数 勝率 複勝率 単回率 複回率
下級条件は少頭数のレースも含まれるため、G1限定ほど顕著ではありませんが、やはり1枠、2枠は他より有利な傾向、また外枠は苦戦気味であることが示されています。
また外枠不利は、(予想できることですが)多頭数であるほどより顕著な傾向となっていました。
日本の競馬を代表する王道中の王道のコースで、枠の有利不利のない力比べの舞台と思われがちですが、実はなかなかに枠順が鍵になる舞台であることが示される分析結果となりました。