いよいよ12月となり、今年の残るG1もあと僅かとなりました。
さて今週から2週連続で、2歳馬のG1が阪神競馬場 芝1600mを舞台に行われます。
桜花賞も行われる、重要度の高いこのコースの枠順の有利不利について分析してみました。
まずは2006年の改修以降の同舞台のG1(阪神JF・朝日杯FS(14年~)・桜花賞)の、枠番毎の成績です。
【G1限定】
対象期間 2006年12月~2017年11月
該当レース 阪神芝1600m G1全25レース
枠番 着別度数 勝率 複勝率 単回率 複回率
1枠 5- 1- 1-43/50 10.0% 14.0% 58 38
2枠 0- 1- 5-43/49 0.0% 12.2% 0 48
3枠 1- 3- 1-45/50 2.0% 10.0% 20 45
4枠 3- 3- 0-43/49 6.1% 12.2% 74 87
5枠 4- 4- 6-36/50 8.0% 28.0% 99 139
6枠 1- 5- 3-41/50 2.0% 18.0% 3 44
7枠 5- 4- 6-59/74 6.8% 20.3% 86 70
8枠 6- 4- 3-61/74 8.1% 17.6% 56 84
(単回率は「単勝回収率」、複回率は「複勝回収率」)
勝率は1枠が最も高いですが、内訳を見ると人気馬が順当に勝っている場合が多いため、単勝や複勝の回収率は伴っていません。また2、3枠は合わせて1勝で、複勝率や回収率も低くなっており、総じて内枠は不振と言えます。
これに対して、5枠から外は、上に述べた内側に比べると、勝率、複勝率ともに高めの傾向が見て取れます。
ただ、これだけですとサンプルが少なく判断しにくいため、対象を新馬戦を除いた全レースに広げた解析を行いました。できるだけ最近の傾向を見るため、2012年以降のデータに絞っています。
【全条件】
対象期間 2012年1月~2017年11月
該当レース 阪神芝1600m 全レース
※ 出走馬のうち単勝50倍以下の馬で算出
枠番 着別度数 勝率 複勝率 単回率 複回率
1枠 22- 19- 20-175/236 9.3% 17.4% 53 67
2枠 20- 21- 22-166/229 8.7% 17.9% 54 70
3枠 20- 22- 19-183/244 8.2% 17.2% 43 62
4枠 29- 24- 33-181/267 10.9% 19.9% 103 95
5枠 23- 33- 21-187/264 8.7% 21.2% 127 91
6枠 35- 32- 24-183/274 12.8% 24.5% 109 87
7枠 34- 37- 25-219/315 10.8% 22.5% 108 90
8枠 41- 29- 41-218/329 12.5% 21.3% 92 91
このようにしてみると、内枠不利、外枠有利の傾向が明らかになります。勝率や複勝率はもちろん、回収率でも明らかに【内不利、外有利】の傾向です。
一般的には、芝コースは内枠有利の傾向が見られるケースが多いのですが、この阪神芝1600mに関しては、明らかに逆の傾向を示しています。
改修以前の阪神1600mはスタート地点の関係から外枠不利が定説でしたので、今でもそのイメージを持っている方もいるかもしれませんが、近年のデータからはその認識は改めたほうが良さそうです。